環瀬戸内海会議は、瀬戸内法施行から50年の2023年を瀬戸内海の環境保全について包括的に振り返る年にすべく、「瀬戸内法50年プロジェクト」を立ち上げました。50年の変化を、資料や調査で分析するだけでなく、漁業関係者から生の声を聞き取り、瀬戸内海の実態をリアルにとらえ、瀬戸内海の環境を守る活動を次の世代に継承していくため、市民や若者との出会いの場をつくることをめざしました。

① 瀬戸内海の水産・海洋生物と環境の変化に関する調査

 生物多様性の観点から、この50年間の瀬戸内海の環境の変化と魚種の変化等について、瀬戸内海沿岸漁協を対象に調査を行いました。アンケート調査では、約120の漁協から回答があり、魚種や海の環境の変化が海域ごとに異なることが明らかになりました。また回答のあった漁協の中から聞き取り調査を行い、報告書を刊行しました。

②瀬戸内法施行50年シンポジウム

★「豊島シンポ:瀬戸内法50年シンポジウム Part1」
2023年7月1日・2日

 産廃撤去から数十年を経て今も復元の途上にある豊島は、環瀬戸内海会議が「未来の森 立ち木トラスト運動」を行った場所です。この地で瀬戸内法50年記念シンポジウム第一部を開催し、瀬戸内海の変化と未来について参加者とともに考えました。前日には資料館で不法投棄の実情について学び、北海岸で生物観察を行いました。
・基調講演:山田國廣さん「汚染調査団から50年をふりかえり、これからの瀬戸内海を考える」
・豊島からの報告:石井亨さん「豊島事件と瀬戸内海」
・提言:湯浅一郎さん「瀬戸内法50年と同時進行の『生物多様性の国際取組』を活かそう」

★「神戸シンポ:瀬戸内海の50年をふり返り、これからを考える」
2023年10月1日

 漁業者や自治体へのアンケート調査から、瀬戸内法に関する環境行政を振り返るとともに、瀬戸内法50年間を総括し、環境保全のための今日的課題を明らかにしたうえで将来に向けた提言案を示しました。
・基調講演:鷲尾圭史司さん「水産の立場から瀬戸内海の現在と未来を考える」
・瀬戸内法50年プロジェクト報告:青野篤子:漁協調査/末田一秀さん:自治体調査
・パネル討論「未来への提言」
  鷲尾圭司さん・西井弥生さん・安藤眞一さん・湯浅一郎さん

プロジェクト報告「瀬戸内法50年-未来への提言-」

瀬戸内法50年プロジェクトの全体のまとめを書籍として出版しました。

【クラウドファンディングへのご協力のお礼】
 環瀬戸内海会議は、「瀬戸内法50年プロジェクト」を進めるために、2023年3月にクラウドファンディングの募集を始め、4月にはネクストゴールを設定して募集を継続しました。最終的には、のべ193名の方から、1,728,000円のご寄付をいただきました。心より感謝申し上げます。環境問題への皆さんの関心の高さと、このプロジェクトへの期待の強さを痛感しました。今後の活動の糧として活かしていきます。

⇒ READYFOR(クラウドファンディング)の「瀬戸内法50年プロジェクト」